料理研究家
佐川進先生の料理塾【男の手料理】
「ビーフシチュー」
■1人分のカロリー607Kcal■塩分3.9g
■材料費(4人分)約2,800円
ときには本格的に作るのも楽しい。牛肉、赤ワイン、
野菜などたっぷりと使いボリューム満点シチュー。
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■材料(4人分)
牛肉(シチュー用)800g
(下味) 塩・こしょう・・各適量
小麦粉・・大さじ3〜4
にんにく(薄切り)1片分
にんじん・・1本
じゃがいも・・2コ
小玉ねぎ・・8コ
さやいんげん・・80g
(ソース) 赤ワイン・・カップ1
トマトピューレ・・カップ1
ブイヨン・・カップ8
ローリエ・・1枚
砂糖・・大さじ1/2
塩・こしょう(各適量)
バター・・大さじ1

サラダ油・・適量
塩・・適量
作り方
1. にんじん1本は1cm角の3〜4cm長さの拍子木切りにし、小玉ねぎ8コは半分に切る。 さやいんげん80gは4cm長さに切って、少しかための塩ゆでにする。
2. 牛肉シチュー用800gは塩こしょうし小麦粉をまぶしておく。 フライパンを熱してサラダ油をなじませ、にんにくの薄切り1片分を 炒め、少し焼き色がついたら、小麦粉をまぶした牛肉を入れて強火で 表面に焼き色をつける。
3. 鍋に牛肉を焼き汁ごと移して赤ワインカップ1を加えて煮立て、 トマトピューレカップ1、ブイヨンカップ8、ローリエ1枚を加えて 再び煮立て、アクを取りながら煮る。
煮ている間に野菜の準備をする。
4. フライパンを熱してサラダ油をなじませ、にんじん、じゃがいも、小玉ねぎの順に 加えて炒める。先の牛肉がやわらかくなったらローリエを取り出し、 炒めた野菜を加えて、やわらかくなるまで煮込む。
5. 最後にさやいんげんを加えて砂糖大さじ1/2、塩、こしょうで味をととのえ、 バター大さじ1を落としてできあがり。
素材について
味がよいのは和牛とされているが、最近は輸入肉も多く出回っており、 調理次第では遜色なく食べられる。 牛肉の部位によって味や栄養価が異なり、脂身の少ないものほど、たんぱく質、 ビタミンB1、B2が多い。 切り分けたばかりの食べごろのものを選ぶには、肉の色が決め手になる。 肉の色が落ち着いた赤色できめ細かく、脂肪は真っ白か淡いクリーム色で 赤身との境が、はっきりしたものが良質。
牛肉は腐りかけたぐらいがおいしいと表現する人もいるが、とんでもないこと。 屠殺した後の熟成期間は他の肉よりも長くかかるが、熟成は店頭に並ぶまでに 終えている場合が多い。 家庭で置くときは3〜4日、かたまり肉で1週間が限度。 肉の酸化による腐敗変質を押さえるために、ラップ材などで密封して 冷蔵庫に入れておくこと。また、冷凍保存も合理的。
料理には部位によって調理法も違ってくる。
肩ロース は薄切り肉として売られていることが多いので、すき焼き、しゃぶしゃぶ、 炒めもの、焼き肉、牛丼などに。
リブロース (ろっ骨の背中側の肉)は、しゃぶしゃぶ、すき焼きに最高。ステーキ、 ローストビーフにも。
サーロイン はステーキとしてお馴染み、香り、風味ともにすぐれており、どんな焼き方にも 対応できる。
ランプ (サーロインから続く尻に近い部位)かたまり肉で、ローストビーフや厚切りにして ステーキにすると美味。炒めものや煮ものにも。
イチボ (ランプの下部にある尻に近い部位)シチューや焼き肉などに向くが火を通しすぎないこと。
すね肉はシチュー、ポトフなどの煮込み料理に合う。スープストックスをとるときも、すね肉を 加えるとよい。
ばら肉 は角切りにしたシチューなどの煮込み料理に肉と脂肪が溶け合って、とろけるようにやわらかく なる。
ブリスケ (前足のつけ根にある胸肉)は長時間煮込んでもパサつかないので、煮込み料理に適している。 長時間煮込めば煮込むほど美味。
タン (牛の舌)はゆでて皮をむきシチューや煮込み料理にすると美味。