料理研究家
佐川進先生の料理塾【男の手料理】
ひらめを食べる
「ひらめの昆布じめ」
■1人分のカロリー:71Kcal ■塩分:1.1g
■材料費(4人分): 1500円
趣のある一品で冬のおもてなしにも最適。
昆布のうまみで、ひらめがさらにおいしくなる。
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■材料(4人分)

ひらめ(刺身用)・・240g
昆布(20〜25cm角)・・2枚
酒・・・・適量
おろしわさび・・適量
水前寺のり・・適量

(加減醤油)

醤油・・大さじ1+1/4
淡口醤油・・大さじ1+1/4
煮きり酒・・小さじ2
柚子の絞り汁・・小さじ1/4


作り方
1. 昆布(20〜25cm角)2枚を酒で充分にしめらせてからひらめ(刺身用) 240gをはさんでラップできっちりと包んで冷蔵庫の中で半日から1晩ほどねかす。 -
2. 水前寺のりは水でもどし1cm角に切る。
3. ボウルに醤油大さじ1+1/4、淡口醤油大さじ1+1/4、煮きり酒小さじ2、 柚子の絞り汁小さじ1/4を入れて全体をよく混ぜる。
4. 先に昆布じめにしたひらめを食べやすい大きさにそぎ切りにする。
5. 器にひらめを盛り、おろしわさびや水前寺のりを添え、加減醤油をかけるとできあがり。

- ※一口メモ
水前寺のり
=藍藻類。水質のよい水前寺水系に生じ、熊本市水前寺付近で初めに見られたためにこの名がついた。 食用は一般に養殖で1〜6月か9〜10月にとる。不定形の寒天状のかたまりで色は暗緑色、 青黒色、黄褐色などいろいろに変化する。 清水の沸き出るゆるやかな流れで川底が砂地のような場合に育つ。
加工法は採取したものをよく洗って砂を除き、よくこねて、藻をつぶし、 平らなワラの上に塗って板状にし、陰干しにして乾燥品にする。 調理する場合は乾燥品を水につけると元の10倍ぐらいの厚さにふくらむ。 口取りの取り合わせ、酢のもの椀づま、さしみのつまなどに用いる。
「ひらめ」
「ひらめ」
ひらめがおいしい時である。「寒びらめ」というように冬場がしゅん。 白身の刺身はひらめに限るという人も少なくない。 淡白な味のなかに、ほのかな香味が楽しめる。また、締まった身は弾力性があり、 ひらめの特徴でもある。それに「えんがわ」と呼ばれる背びれと尻びれに接した部分は歯ざわりも味もよい。

かれいとよく似ているがかれいよりも味がよく、たいと共に白身の代表である。 種類の多いかれいが大衆魚ならひらめは値の張る高級魚といえる。

求めるときは、表側(黒い側)には透明感と光沢があり、色が濃く、ねめりがあるもの、 また、裏側はうっ血がなくクリーム色っぽいもの。さらに身が締まり、肉厚のものを選ぶとよい。 鮮度の高いものは身が淡いピンク色をしていて、透明感がある。以上のようなものを選びたい。

栄養的には必須アミノ酸を多く含む良質のたんぱく質。養殖のものは天然ものに比べ、 骨の発育に必要なビタミンDが約5倍ある。 料理にはすし種、刺身が最高。刺身にする場合は皮を取り、薄造りにする。頭に近い身ほどおいしい。 また、コリコリと歯ごたえがよく味のよい、「えんがわ」も刺身にすると絶品。 肝はあんこうの肝と同様に蒸してポン酢で頂くと美味。また、煮つけたり、から揚げにしてもよい。 バターや牛乳とも合うのでムニエルやグラタンにも向く。