料理研究家
佐川進先生の料理塾【男の手料理】
なまこを食べる
「なまこのレモン醤油和え」
「なまこのみぞれ和え」

料理研究家
佐川進先生
■カロリー(1人分) :(なまこのレモン醤油和え)62kcal
(なまこのみぞれ和え)32kcal
■塩分:(なまこのレモン醤油和え)3.4g
(なまこのみぞれ和え)1.3g
■材料費(4人分):(なまこのレモン醤油和え)約1200円
(なまこのみぞれ和え)約1400円
なまこは生きたものを必ず使うこと。

※上のイメージ写真をクリックで拡大できます。
■材料(4人分)
  ◆なまこのレモン醤油和え
なまこ …… 240g
あさつき …… 4〜6本
ゆで卵 …… 1コ

(下付け用)
酢 …… 大さじ4
だし汁 …… 大さじ4

(レモン醤油)
レモンの絞り汁 …… 大さじ3
醤油 …… 大さじ3+1/2
砂糖 …… 小さじ2

塩 …… 適量

◆なまこのみぞれ和え

なまこ …… 240g
大根 …… 300g
柚子(中) …… 4コ

(2杯酢)
酢 …… 大さじ2
淡口醤油 …… 小さじ1
塩 …… 小さじ1/5
柚子の絞り汁 …… 大さじ2
出し汁 …… 大さじ4

塩 …… 適量
<作り方>
  ◆なまこのレモン醤油和え
1. なまこは目の細かいざるにいれ、塩をたっぷりとかけ、全体にふり混ぜ、粘りが出て、身が縮んだら水洗いし、両端を少し切り落とし、腹側を縦に切り開き、内臓を取り出して腹の中をきれいに洗い、小口から薄切りにする。
2. あさつきは小口切りにし、水にさらして水けを絞る。ゆで卵は黄身と白身に分けてあらく刻んでおく。
3. 次に酢大さじ4と出し汁4を合わせた中に先のなまこを入れて20分ほど下づけする。この間にレモン醤油を合わせる。ボウルにレモンの絞り汁大さじ3、醤油大さじ3+1/2、砂糖小さじ2を合わせ、この中に先に下づけしたなまこを入れ、あさつきも加えて混ぜ合わせて器に盛り、残ったレモン醤油をかけ、黄身と白身を上に飾る
  ◆なまこのみぞれ和え
1. なまこの下処理はレモン醤油和えと同様に薄切りにする。
2. 大根は皮をむいてすりおろし軽く水けを絞っておく。柚子は上部を3、下部を7の割で横に切り、身を取り出して絞り、大さじ2の絞り汁を取っておく。
3. 酢大さじ2、淡口醤油小さじ1、塩小さじ1/5、出し汁大さじ4、先の柚子の絞り汁大さじ2をあわせ、この中に大根おろしと下処理したなまこを加えて和え、柚子釜に盛る。

素材の知識「なまこ」
「なまこ」
独特の歯ざわりが特長のなまこは今が旬である。
なまこには赤っぽいものと青黒いものとがあるが、赤い方が身が厚く、やわらかくておいしい。
買うときは必ず生きているものを選ぶこと。
表皮がしっかりしていて表面のイボイボがはっきりしているもので、肉が締まっていることがポイントである。
料理には一般的に酢の物がおいしい。また、変わった食べ方としては「焼きなまこ」がある。これはなまこの腹からワタを取り、口先を切り落とし、塩水で洗って姿のまま魚焼きの網の上で焼くだけである。身が縮んで回りから水が出るまで4〜5分火にかけると出来上がる。これを3cm位にブツ切りにして、ポン酢醤油で食べる。口当たりはツルツルして何人ともいえない舌ざわりである。知多半島の漁師料理といわれている。
また、なまこは内蔵もおいしい。なまこの塩辛をコノワタ、なまこの卵巣をコノコと呼ぶ。これを干して三味線のバチ状に薄くのばした「バチコ」も珍味で軽くあぶって食べる。