料理研究家
佐川進先生の料理塾【男の手料理】
あゆを食べる
「あゆの甘露煮・梅風味」

料理研究家
佐川進先生
■カロリー(1人分) :187kcal
■塩分4.2g
■材料費(4人分):約1,100円
お馴染みの甘露煮に梅干しを加えて煮上げたもので、
梅味の口当たりがとてもさわやかである。
あゆを姿のまま煮るのでくずしたり、傷をつけたり、
尾っぽが欠けたりしない様に煮ることがポイントである。

※上のイメージ写真をクリックで拡大できます。
■材料(4人分)
  あゆ・・・・・4尾

(煮汁)
梅干し・・・・・(中)4コ
酒・・・・・カップ1
砂糖・・・・・大さじ3
醤油・・・・・大さじ2
たまり醤油・・・・・大さじ1

水あめ・・・・・大さじ1
ほうじ茶・・・・・適量
塩・・・・・適量
 
作り方
1.
始めにあゆは全体に塩をつけて指で軽くこすって表面のぬめりを取り、ふんを押し出し、盛りつけて裏になる側の腹に切り込みを入れて内臓を取り出し、きれいに水洗いする。
2.
浅鍋にほうじ茶(あゆがかぶるくらいの量)を煮立てて、その中にあゆを入れ、ひと煮立ちしたらアクを丁寧に取り除き弱火にして約30分下煮して引き上げる(川魚特有の生ぐさみを抜くためにほうじ茶を使う)
3.
浅鍋に酒カップ1、砂糖大さじ3、醤油大さじ2、たまり醤油大さじ1それに梅干し(中)4コを入れて火にかけて煮立ったら、先のあゆを加えて落とし蓋をして弱火でじっくりと煮ていく。
4.
途中で鍋をゆすって煮汁を全体にいきわたらせながら、焦がさないようにゆっくりと煮詰め、煮汁がなくなってくれば、最後に水あめを入れて全体にからませて、照りよく煮上げるとできあがり。
あゆについて
あゆは香魚と呼ばれるように、岩についた川藻を食べるため、少し青くさい独特の風味が特長で、日本でもっとも愛される淡水魚といわれている。 また、年魚として一年で一生を終える哀しい川魚でもある。
秋に川でふかした稚魚はすぐに海に下り、春まで暮らす。その後ふたたび川を上り、中流で川藻を食べて成長し、秋に産卵のため、下流に下っていく習性がある。
天然のあゆは体全体が黄褐色で胸びれの上方にある黄色い斑点も鮮やか、尾も鮮やかな黄色をしている。
しかし、天然ものはきわめて少なく市場に出回っている8〜9割は養殖ものである。
養殖ものは体が青黒く黄色い斑紋が不透明で、尾も黒っぽい。脂が天然ものの倍もあり、腹もでている。
選ぶときは、透明感のあるぬめりがあり、腹がしっかり張っているものを!
料理にはあゆ独特の香気を味わうには塩焼きをたで酢で食べる。その他天ぷら、あゆずし、背ごし造りにして酢みそで和える。 また、甘露煮や梅干し煮、しそ煮、しょうが煮、さんしょう煮なども楽しめる。
栄養面では腹わたに整腸効果があり、消化力の強い胆汁があゆには多い。また、鉄分やビタミンAも豊富である。身の方にはカルシウムやビタミンAも豊富である。身の方にはカルシウムやカリウムがそれぞれに多く、淡白で消化がよい。